トリコモナス膣炎はトリコモナス原虫に感染されることによって発症する性感染症の一つです。主な症状は、膣の痒みや痛み、おりものの悪臭やおりものの増加などがあらわれるようになります。男性よりも女性の方が感染しやすく、症状も重くなる傾向があります。また、性行為が無くても感染する可能性があることを知っておきましょう。

診察をする様子
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ハイシジンのジェネリック、ファシジン

膣トリコモナスは原虫による感染症であることから、当該原虫の体内での増殖を抑制することが治療の基本になります。
特に女性ではトリコモナスに感染すると、膣や外陰部の強いかゆみや悪臭を伴い、色合いの変化したオリモノなど強い自覚症状に見舞われるため適切な治療薬を投与し、完治させる必要性が高いのです。

従来からトリコモナス症の治療には、ハイシジンが治療現場で使用されてきました。
その後後発薬ジェネリックとして、ファシジンが登場。
同等の薬理作用を持ちながら、薬価が安価なことからファシジンが治療に使用される機会が多くなりつつあるのです。
ファシジン、ハイシジン共に有効成分として配合しているのは、チニダゾールです。
服用する飲み薬の形状でありながた、経口服用後速やかに血中に移行します。
特に膣内粘膜への移行性にすぐれているので、膣に寄生したトリコモナス原虫の繁殖を抑制し、症状の改善に効果を発揮するわけです。

使用法ですが、チニダゾール錠として通常成人では2000mg、500mg錠を4錠服用します。
投薬後も、膣トリコモナス症状などが依然として残る場合には、投薬終了後1週間以上の間隔を開けて、初回投与時と同等量を服用します。

服用時に気をつけるのは、アルコール類の摂取を控えることにあります。
仮にファシジンの服用の前後で、アルコール飲料を摂取すると二日酔いのような症状が強く出る傾向が見られるのです。
このような現象が起こるのは肝臓での酵素の代謝が関係しています。健常な状態ではアルコールを体内に取り入れると、水と二酸化炭素、酢酸に最終的には分解されます。
しかしこの分解の過程で人体に有害なアセドアルデヒドが生成されるのです。このアセトアルデヒドの無害化には分解酵素が必要になります。
しかしファシジンには、このアセドアルデヒドの分解酵素の働きを弱めてしまう作用があるので、アルコールを摂取すると悪酔いする状態になることが間々あると言うわけです。

細菌の細胞にあるDNA二本鎖を断ち切る抗生物質

ファシジンはトリコモナス症の治療薬であるハイシジンのジェネリック医薬品です。
主成分のチニダゾールにはトリコモナス原虫のDNA二本鎖を断ち切るという効果があります。
それによって殺菌効果が得られると言われており、1回の投与で治療が完了することもポイントです。
男性でも女性でも服用する量は変わりませんし、手軽にトリコモナス症の治療ができます。

1週間後に再検査をしてトリコモナス原虫が消滅していれば完治となりますが、女性の場合は次の生理まで待つ必要があります。
生理になったら経血の中にトリコモナス原虫がいるかどうかを確認するということです。
トリコモナス症は女性の膣に症状を起こすことが多いですが、男性の尿道にも症状が出ることがあります。

女性が発症するとおりものが増えたり、外性器に痒みや痛みなどの症状が出てきます。
ファシジンを服用すれば3~4日で症状が軽くなります。
男性は感染しても症状が出ないことが多く、出ても尿道に違和感がある程度です。
しかし、パートナーの女性が治療する時は男性も一緒に治療をする必要があります。
治療せずに放置した場合、不妊症や流産の原因になることもあるので注意しましょう。

ファシジンは副作用が少ないとされていますが、人によっては吐き気や下痢などの症状が出てしまうこともあります。
まれに大腸炎を起こすこともあるため、下痢が続く場合や血便が出た場合はすぐに病院を受診しましょう。

ファシジンを服用した場合、4~5日お酒を控えることもポイントです。
血液中に薬の成分がある時にお酒を飲んだ場合、頭痛や動悸、顔が火照るなどといった症状が出てしまうこともあります。
また、アルコールの分解能力が低下してしまうため、二日酔いしやすくなると言われています。